創世工房Low-Rewrite

私、浅香由衣!どこにでもいそうな中学生!(いるとは言ってない)ある日、「力がほしいか?力が欲しいなら僕と契約!」と言われて、ノリで契約したら魔法少女になっちゃった!別に変身とかはしないけど、魔法が使えるようになったの!リア充を爆破したり、部屋に引きこもったり、魔法を好きなことに使ったり、コスプレしたり、毎日が充実しだしたよ!そんな私をみんなは特にマジカル☆ゆいにゃんとは呼ばないけど、これからも力の限り豪遊します!




「弱きは挫き、強きは助ける!お金と権力には滅法弱い!魔法少女マジカル☆ゆいにゃん!定刻通りズバット参上!」




太陽がさんさんと照り付けるある夏の日のことだった。愛知県内某所にある木増中学校の中のプールのさらになかのトイレの中に彼女はいた。どうやら彼女は用を足しているようだ。その時、トントントンと扉を三回ノックする音が聞こえた。彼女はそれに気付いたようだったが、そんなことはお構いなしといった感じであった。トントントン、ノックする音はだんだんと焦りを感じさせてきた。
「ねぇ、由衣ちゃん?は、早く出てくれないかな?」
鮮やかな青色の髪色をした少女が扉に向かって話しかけていた。その少女は右手を口に当て、左手でおなかを抑え足ももじもじとさせていた。どうやら早くトイレに入りたいようだった。
「由衣ちゃん!早く!早くしてくれないと出ちゃう、出ちゃうのぉ!」
 青髪の少女はそうわめくと、ついに彼女は泣き出してしまった。そして少しの間沈黙が流れた。青髪の少女のすすり泣く声と水の流れる音だけがしていた。しかし、沈黙はトイレの中の少女が発した声で破られた。
「だからどうしたの?」
「えっ?」
 突然の返答に青髪の少女は呆気にとられた。
「そんなにトイレに行きたいなら本校舎のトイレに行けばいいじゃない」
「え、え?でも、でも私こんな格好だし、本校舎になんて行けないよぉ・・・・・。それに行く途中でもれちゃうよぉ」
 トイレの中の少女も、青髪の少女も着ていたのは紺色のスクール水着だった。そう彼女たちは水泳の授業の前だったのだ。そして悪いことにプールにはトイレが一つしか無かったのだった。
「わかった。わかったから」
「本当!出てくれるの?」
「わかったから。もう」
「よかったー」
「そこでもらせば?そこでもらしても、みんな別の何かかと思うかもよ?まあ、においでばれちゃうだろうけどね」
「あ、あっ。ううう、ひ、ひどいよ」
「ひどくなんかないよ?早く楽になればいいって言ってあげてるのにー、まったくもう」
その時、ちょろちょろという音がしたと思うと青髪の少女のスクール水着の股間部が濃い色に染まり、下の地面も黒く濡れていった。突拍子もない返事に困惑したのと青髪の少女はやっとトイレに入れると思い安心したのもあって、ついに漏らしてしまったのであった。
「出、出ちゃった……」
 その時丁度水の流れる音が聞こえてきた。そして、少し時間が経つとトイレの中からスクール水着に身を包んだピンクの髪色をした少女、浅香由衣が笑顔で出てきた。対照的に青髪の少女、」佐倉真衣の目は死に、その表情は絶望そのものだった。
 少しの間沈黙が流れた。
「ふぅ。あれ、どったの、真衣ちゃん?そんな世界が終ったみたいな顔して」
「由衣ちゃんのせいでしょ!由衣ちゃんが、由衣ちゃんが、意地悪するから!中学二年にもなってお漏らししちゃったじゃない!どうしてくれるのよ!」
「すぐ人のせいにして、人として恥ずかしいと思わないの?二重の意味で」
「恥ずかしいよ!今は人が少ないからいいものの、もうすぐ人が来ちゃうよー!どうしよう由衣ちゃん」
「すぐ私に頼るんだからー、もうのび○君は仕方ないなー」
由衣は極端な濁声で言う。
「の○太君じゃないからね!私は真衣!佐倉真衣だから!だけど微妙に似ててむかつく!だけどそもそもの原因は由衣ちゃんじゃない!」
「しゃあないなー。こんな時は魔法に頼ろっか」
「魔法!それは聖なる力!」
「魔法!それは未知への冒険!」
「「魔法!そしてそれは勇気の証!」」
二人はそう言うとしっかりと頷きあい、ハイタッチした。
「コホン、ではいきます。弱きは挫き、強きは助ける!お金と権力には滅法弱い!魔法少女マジカル☆ゆいにゃん!定刻通りズバット参上!」
 そう由衣が言いポーズを決めると、彼女の周りが不思議な光で包まれたような気がしたがそれは全くの気のせいで彼女自身や周りには変化はまるでなかった。
「いつも思うけど由衣ちゃんって自分で魔法少女っていう割には変身とかしないよね。ステッキとかもないし」
「アレ考えるのが面倒くさいってどっかの誰かさんが言ってた。それは置いといて。今回はお漏らしの痕跡を消せばいいのね!よーし、それ!トカレフ マカロン ライラック お漏らしの痕跡よ、消えろ!」
由衣がそういうと近くにあった洗面台の蛇口についていたホースが意思をもったかのように動き出した。そして真衣の顔めがけて水を勢いよく発射した。
「ぶうううううう!ちょっと、ちょっと由衣ちゃん!なにこれ!?ひゃん!」
ホースは意思を持っているかのごとく(大切なことなので二度言いました)真衣の体に絡みつき締め付けた。
「っもう!なんなのこれ!私にこんな趣味はないよ!?ちょっと、そこはらめぇぇぇ!」
ホースはついにスクール水着のクロッチ部分をずらし真衣の股間に侵入した。そして、股間に思い切り水を噴射した。由衣は顔に両手をあて、ちらちらと指の隙間から見ているだけだった。
「あっ、あっ、来ちゃう、来ちゃうの!らめぇぇぇぇぇぇー!」



 真衣の叫び声が響いた。そのあと水は止まりました。



 真衣の目からは光が消え、口をだらしなく開き、手足をピクピクとさせていた。スクール水着の肩紐はずれびちゃびちゃに濡れていた。真衣はそう大切なものをたくさん失ったのです。
「これにて一件落着、だね!」
 由衣はそう笑顔で言うとプールサイドへと向かいました。






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