創世工房Low-Rewrite

 「『言うなればお節介みたいなもんさ』これ、貴方の本音だったのね。今ならそれが痛いほど分かるわ
」  苦笑も真意が分かると見てる方としては普段の倍面白い。
 負のスパイラルに嵌まらなければ、『世界』の具現化は便利だと思うが、しかし。
 「……やっぱり『心』は見えないのが一番かもね」
 「そうかい?」
 「うん。だって四六時中誰かに見られてると思ったら気詰まりしちゃうだろうし」
 「ごもっ」とも。
 プレの言葉は粉砕音に阻まれて尚、私の『世界』に響いて消えた。
 「……帰り道はそこが入り口だよ。足元に気をつけて」
 口に出すよりも早く、プレは背後の扉を指差した。 振り向くと、確かに異次元に繋がりかねない怪しい扉が在した。いつからあったんだろうとか、やはり四角いとか。色々思うところはあるが問題無い。
 何故ならここは異世界なのだから。
 四角い扉の四角いドアのぶ。手をかけながらも、振り返り、一言。
 「ねえ、プレ。また来ても良い?」
 「勿論」何しにさ?
 「やった」観光に。
 「待ってるよ」やっぱり君は先駆者だ。
 「ねえ、プレ」
 なんだい。
 ありがとう。
 「どういたしまして」

プレの言葉を『世界』に響かせ。私は一人、彼の世界を後にした。






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